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新車であれ中古であれ、ミニバンを購入したらまずは家族でドライブしたいですよね。でも慣れないクルマだと、最初のうちはどこかしらぶつけてしまうもの。特にミニバンは運転席が高く設定されて前方の見晴らしがよい代わりに、車体の周囲に死角が出来やすくなり、見えない部分も多いのです。また運転席がセダンやSUVよりボンネットが短い分、前方に位置し、ホイールベースが長いため、セダンの運転感覚で曲がり角を右左折しようとすると、電柱や塀にボディをこすってしまう可能性が高まります。
この記事ではミニバン側面のスライドドアを、運悪くぶつけてしまったとします。交換なのか修理対応なのか、考えてみます。
細い路地で曲がろうとして、運悪く電柱にボディ側面をぶつけてしまい、スライドドアが大きく凹んだとします。この場合にはスライドドアの交換がおすすめです。というのは、大きな凹みや傷は板金修理ではキレイに元に戻らないこともあり、どこかしらに違和感を感じます。またスライドドアに限らず自動車のドア内部には様々な部品や構造が仕込まれており、中には側面衝突から乗員を守るサイドインパクトビームと呼ばれる鋼材が入っています。もしサイドインパクトビームが変形・損傷していたら、乗員の安全が危ぶまれます。
交差点で右折時に、なぜか対向車線の走行車が直進で突っ込んでくることがあります。なんでも右折には時間がかかるから、待つより先に行ってしまえという動機が多いようです。当然、対向車は右折車の左側面に衝突することになり、左側面のスライドドアが損傷します。
このようなケースならスライドドアの交換は必須です。すでにご紹介したようにドア本体を中も外もキレイに直せるかわかりませんからね。もっと言えば、衝突の激しさにもよりますが、車体フレームも損傷している可能性があるので、一切修理せず事故車として売却し、新しい車に買い替えてしまった方が良い場合すらあります。
交通事故で側面衝突されて、運よく車体フレームには損傷がなく、スライドドアの交換だけで済むとします。果たしてスライドドアの交換費用と工期はどれくらいなのでしょうか。
スライドドアと一口に言っても、ミニバンに小型から大型サイズまであるので、スライドドアのサイズも大中小とあります。またトヨタ シエンタのように庶民的なミニバンがあれば、トヨタ アルファードのように高級車のミニバンもあるため、内装のしつらえやスライドドアに仕込まれた装備にも違いがあります。つまり、スライドドアの交換費用は車種により千差万別だということです。
ここでご紹介するのはあくまで目安ですが、何人かの自動車整備士さんにお伺いしたところ、スライドドア本体の価格としておおよそ10万円程度が相場のようです。さらにスライドドアの交換作業に必要な工賃が加算されます。
ディーラーや整備工場でスライドドアの交換修理を依頼しました。その後、交換部品が届き、愛車を入庫し、スライドドアの交換が完了するまで、およそ1週間前後だそうです。もちろん整備工場の空き具合や部品の入荷状況にも左右されますし、ぶつけられたスライドドアを外してみたら、思わぬ故障を発見!というケースもあります。こういう場合には、さらに時間がかかるのは言うまでもありません。
スライドドアに何かしらが衝突するなどして凹んだり破損した場合は、スライドドアの交換が必要でした。では逆に、スライドドアの不具合を修理で対応できるケースにはどのようなものがあるのでしょうか。また修理費用や工期など、現役の自動車整備士さんに尋ねてみました。
スライドドアで大開口部を持つミニバンは交通事故だけでなく、経年劣化でもスライドドア周辺の車体フレームが歪む可能性があります。車体フレームの歪みは、スライドドアの開閉のしにくさとなって現われます。手動式でもパワースライドドアでも、開閉しづらくなったと感じたら、整備工場に相談しましょう。
修理費用の目安は10~100万円程度、工期は1~数カ月程度です。いずれも車体フレームの歪み度合いによるので、まずは整備工場に相談してみましょう。
ドアレールはスライドドアの通り道で、車体側方の後部にあります。外板を凹状に加工し、その上にドアレールカバーを装着する構造です。ドアレールが歪んでいるケースでは、原因は外板の歪みとドアレールカバーの歪みが考えられます。
ドアレール部の外板は他の外板と分かれたパーツで供給される車種が多く、修理費用は3~5万円ほど。ドアレールカバーは1~3万円ほどです。工期はスムーズにいって概ね1週間程度です。
スライドドアが十分にしっかりとロックされていないと、走行中に突然開いたりと危険です。スライドドアのロックがかからない時は、速やかに整備工場に相談しましょう。ロック機構の修理費用の目安は概ね4万円程度。工期は早くて1週間程度です。
自動車のドア周辺には外部からの水漏れを防ぐため、ゴムパッキンが設置してあります。このゴムパッキンが破損したり、経年劣化で柔軟性を失ったりすると、水平移動するスライドドアはゴムパッキンを巻き込んで、開閉の妨げになります。
ゴムパッキンの修理費用は概ね1万円程度、工期は部品があり工場に空きがあれば数時間程度です。実際の作業より部品の取り寄せや、工場の予約待ちの方に時間がかかりそうですね。
パワースライドドアの開閉は、モーターでスライドドアに括りつけられたワイヤーを巻き取って行います。そのワイヤーは経年劣化によって破損する消耗品です。ワイヤー本体が切れたり、ワイヤーとスライドドアを接続するクリップ部が破損することがあります。
ワイヤー本体だけなら2万円程度の部品代なのですが、多くの自動車メーカーはワイヤーの修理部品をモーターと組付けたアッセンブリー(ASSY)として整備工場に販売しています。そのため修理費は5~10万円程度と高額になります。工期は早くて1週間程度です。
パワースライドドアの開閉に必要なモーターは、メインモーターとリリースモーターの2種あります。開閉スイッチを押してもドアが開かない、途中まで手で開けないと電動で動かないなど、パワースライドドアがスムーズに開閉しない時には、モーターが疑えます。
ワイヤーの修理でご紹介したように、モーターもアッセンブリーとして修理部品が提供されています。費用は5~10万円程度、工期はスムーズにいって1~2週間程度です。
パワースライドドアは電気製品なので、電源はヒューズを経由しています。ヒューズとは電気製品を保護するため、設計以上の大きな電圧がかかったときに電気回路を遮断する安全装置です。もしヒューズが切れていたら、いくら開閉スイッチを押してもパワースライドドアは反応しなくなります。
ヒューズはパーツが多く市販されているので、DIYでも修理可能です。自信のない方は整備工場に修理依頼しましょう。修理費用は1000円程度、工期は部品があれば数分す。
ヒューズが正常で開閉スイッチを押してもパワースライドドアが反応しない場合、開閉スイッチ本体の故障と開閉スイッチの電気配線の断絶が疑えます。
開閉スイッチ本体は数千円の安価な部品ですが、設置場所により周辺ボタンと一緒にアッセンブリーとして提供されている可能性があります。その場合にはさらに高額になります。工期は早くて1週間程度です。
自動車の電気配線は通常、カプラーという部品をつかってワンタッチで接続できるようになっています。カプラーが外れただけなら工賃だけで済みますが、途中の配線が切れているようなら、車体の他の部分に何かしらの異常が疑えます。配線が切れた原因の追求や対策を行い、配線のし直しになるので高額になります。工期はカプラー外れなら数時間ですが、配線が自然に切れたとなると原因次第で工期は長くなります。
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スライドドアを交換するケースと修理するケースと、その修理費用や工期の目安についてご紹介しました。スライドドアはヒンジドアと比べて構造が複雑なため、使用している部品も多く、修理費用は高額になりがちです。しかしスライドドアは乗員の安全を守る大切な保安部品です。突発的なトラブルに対応できるよう、普段から修理費用を貯蓄しておくといいですね。
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