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トヨタ ヴォクシーと兄弟車のトヨタ ノアが4代目にフルモデルチェンジしました。どのように変わったのか、概要をご紹介します。
エクステリアは両車とも3代目後期モデルのデザインを踏襲しながら、薄型ヘッドライトと大型フロントグリルを採用。4代目新型トヨタ ヴォクシーはクールさとスポーティーさ、4代目新型トヨタ ノアは堂々感(悪く言えばオラオラ感)が増し、ミニアルファードとも言える雰囲気です。
ボディサイズは後ほど詳しくご紹介しますが、全幅と全高が増え、エアロパーツを装着しない4代目新型トヨタ ノアのZ、G、Xグレードも3ナンバー登録になりました。
プラットフォームが刷新され、現行型プリウスやカローラで使用されているTNGA GA-Cプラットフォームを採用、3代目モデルより低重心化を図っています。
ハイブリッドシステムに使用されるエンジンは従来と同じ型式ですが、エンジンの内部部品が滑らかに動き燃料を無駄なく燃焼させ、より燃費を高める改良が施されています。ハイブリッド部はバッテリーを強化し、モーターをパワーアップしています。
ガソリンエンジンは最新型の、ダイレクトフォース採用2.0L直列4気筒DOHCを採用。ダイレクトフォースとは、燃料を燃やした後の排気ガスを効率よくエンジン内部から排出する仕組みで、これにより3代目モデルのガソリンエンジンよりも出力が増えているにも関わらず、低燃費なエンジンに仕上がっています。
4代目新型トヨタ ヴォクシー/ノアは、全幅が拡大し全車3ナンバー車になりました。他にも全高が高くなっています。どれくらいの差があるのか、3代目モデルと比較します。※かっこ内は3代目モデルエアロパーツ未装着車です。
4代目新型トヨタ ヴォクシー/ノアの主なボディサイズ
全長に変更がありませんが、全幅・全高ともに3代目モデルより大きくなっており、全幅+35㎜、全高は+70㎜です。全幅の拡大は側面衝突安全性の向上と、ボディ両側のフレーム部品を高剛性化のため大型化したためです。これにより開口部の大きいスライドドアを採用している4代目新型トヨタ ヴォクシー/ノアですが、フレームの変形によるスライドドアの開閉トラブルが発生する確率が低くなると期待できます。
全高が70mm高くなり、ゆとりある室内の頭上空間を期待したかもしれませんが、これはあてはまらず、詳しくは後述しますが、室内高はほぼ同じです。ではなぜ全高を高くする必要があったのかとういうと、先ほどお話したボディ両側のフレーム部品の大型化が関係していると考えられます。3代目モデルではフロア高が200mmでしたが、4代目新型トヨタ ヴォクシー/ノアでは380mmに上がっています。フロアが高くなったため、3代目モデルと同等の室内高を確保する必要に迫られた全高と言えそうです。またオプションのユニバーサルステップは地上高200mmに設定されていて、1段多く踏まなければいけませんが、3代目モデルと同等の乗降性を確保しています。
ホイールベースは3代目モデルと同じく2850mmです。ホイールベースが短いと室内空間が狭くなり乗り心地が悪化します。反面、ハンドリングの良い自動車になります。ホイールベースが長いと室内空間が広くなり乗り心地が良くなります。反面、小回りの利かない自動車になります。その点、2850mmというホイールベースはミドルサイズミニバンには適したサイズのようで、変更はありません。
全幅が拡大しワイドボディになった一番の恩恵が、前後トレッドの拡大です。トレッドとは左右タイヤの距離のことで、広いと車体が安定します。フロントトレッドで20mm、リアトレッドで35mm拡大しているので、低重心のTNGA GA-Cプラットフォームの効果と相まって、3代目モデルより横揺れ(ロール)しづらい車になっていると考えられます。またフロントトレッドがリアトレッドより狭くなっており、直進安定性と小回りの利くハンドリングという異なる要素を両立しているようです。
4代目新型トヨタ ヴォクシー/ノアは、全幅が拡大されワイドボディとなりましたが、室内サイズにその恩恵は反映されていません。4代目新型トヨタ ヴォクシー/ノアの室内サイズと3代目モデルのそれを比較してみます。※かっこ内は3代目モデルです。
4代目新型トヨタ ヴォクシー/ノアの室内サイズ
ボディサイズがわずかながら拡大された4代目新型トヨタ ヴォクシー/ノアの室内空間は、全高を除き3代目モデルより狭くなっています。室内長で-80mm、室内幅で-70mmです。
室内長はダッシュボードの先端から3列目シートのシートバックまでの距離なので、ダッシュボードの造形や3列目シートの形状・設置位置などで変化します。ミドルサイズミニバンは前後2席を多用し、3列目シートは普段は荷物置き場として使われていることが多いようです。2列目シートに700mmを超えるロングスライド機構を採用したことから、3列目シートまわりの空間が減少していると考えられ、実際の使用上では前後空間で狭いと感じることはないでしょう。
問題なのは明らかに減った室内幅です。-70mmということは片側35mmずつ減ったということで、ベンチシート仕様車で成人の乗車が多い使用状況なら、隣の人と肩がぶつかる可能性もあり無視できない差です。
室内幅の減少は、先述した車体両側のフレーム部品を大型化によるものです。車体両側のフレーム部品を大型化し3代目モデルより頑丈にしたので、側面衝突安全性が高まっています。室内幅が片側35mm減少したということは、言い換えれば側面衝突の危険から離れることができたということです。
また従来のミニバンは、2列目シートに乗ると車酔いしやすいと言われてきました。これはプラットフォームの剛性が足りず、人間には感知しづらい領域で微細な振動を発生していたためです。車体両側のフレーム部品を高剛性化したことで、この微細な振動の解消に役立ち、2列目シートの乗り心地が向上していると期待できます。
ボディサイズの全幅が拡大しても室内幅が減少したのは、増加した幅をプラットフォームの高剛性化とワイドトレッド化に活かし、側面衝突安全性と2列目シートの乗り心地を改善し、より安全に運転できる自動車にするためと言えます。
しかし室内幅1470mmというサイズは、日本人成人男性が3人横に乗るにはミニマムなサイズと言えます。というのは、日本人の成人男性の肩幅は平均で46cmだからです。ベンチシート仕様の8人乗りを選ぶなら、2列目シートには成人2名と小学校低学年までのお子さん1名が座るなら、ゆとりあるサイズです。
4代目新型トヨタ ヴォクシー/ノアに搭載されるパワーユニットは、1.8L+モーターのハイブリッドと2.0Lガソリンエンジンです。冒頭でご紹介しましたが、ハイブリッドシステムの1.8Lエンジンは3代目モデルと同じ型式ながら、エンジン内部の動きを滑らかにして余計なパワーロスを防ぎ、燃料の燃焼効率を上げて更なる低燃費化に向けた改良が施されました。
ガソリンエンジンは3代目モデルから刷新され、新世代の2.0L直列4気筒DOHCのダイレクトフォースエンジンを搭載しています。ダイレクトフォースエンジンは、燃料を無駄なく燃焼させて高出力を得て、排気ガスをクリーンにするエンジンです。組み合わせられる変速機は新開発のダイレクトCVTで、エンジン出力をタイヤに無駄なく伝え、低燃費を実現しています。
4代目新型トヨタ ヴォクシー/ノアと3代目モデルの燃費比較
ハイブリッド2WDでは4.0km/L、ガソリン2WDでも1.8km/Lもの燃費向上を果たしています。加えて3代目モデルよりクリーンな排気ガスなので、お財布にも地球にも優しいですね。
4代目新型トヨタ ヴォクシー/ノアと3代目モデルのボディサイズ、室内サイズ、燃費を比較しました。4代目新型トヨタ ヴォクシー/ノアのボディサイズは全幅と全高が3代目モデルより各大しました。全幅の拡大は室内サイズのゆとりではなく安全性、自動車の走りの良さ、快適性を高めるために使用されています。今回のモデルチェンジは、4代目新型トヨタ ヴォクシー/ノアの自動車の本質を向上させていると言えます。
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