トヨタ ヴォクシーを新車で購入すると課税される税金

ミニバンは今やファミリーカーであり、生活に欠かせない実用車です。毎日使うミニバンだから、維持費も安く抑えたいものです。燃料やタイヤ、ブレーキパッドなどは運転次第で節約できますが、どうがんばっても節約できないのが自動車にかかる税金です。どのような税金がどのタイミングで課税されるのかを、まずはご紹介します。

自動車税種別割とは

自動車税種別割は、毎年4月1日時点で自動車を所有している人に課税される、都道府県税です。従来の自動車税の名称を変更したものです。2019年10月1日に税額が安くなりましたが、この対象となるのは初度登録が2019年10月1日以降の自動車だけです。2019年9月30日までに初度登録の自動車は、従来の自動車税額が課税されます。1.5リッター以上2.0リッター以下の排気量の場合で、従来の自動車税は39,500円でしたが、自動車税種別割では36,000円と3500円安くなりました。

自動車税環境性能割とは

自動車税環境性能割は、2019年10月に導入された新税です。それまでの自動車取得税に代わり導入されました。自動車取得税では自動車取得価格の3％が課税されていましたが、自動車環境性能割は燃費基準値達成度合いに応じて、自動車取得価格の0～3％の範囲内で課金される税金で、自動車の購入時のみに課税されます。

ハイブリッドやEVなど燃費性能の高い自動車は概ね非課税ですが、ガソリン車は燃費基準値達成度合いが低く、自動車取得税のころと課税額が変わらないことも多いようです。

自動車環境性能割は2021年12月31日まで、割引割合を1％増やしています。2022年にガソリン車を購入となると、自動車環境性能割の課税額が増額になるはずなので購入予定の方はお早めに！

自動車重量税とは

自動車重量税は車両重量と初度登録からの時間経過に応じ、車検の度にかかる税金です。自動車重量税を納付しないと、車検を受け付けてもらえません。新車の自家用車では0.5トン刻みで課税額が上がる一方、エコカー減税で排ガス性能と燃費性能に応じて減免もあります。

2021年9月時点のエコカー減税では、新車購入時と初回継続車検時の2回の課税が免除されるのはEV（電気自動車）、PHV/PHEV（プラグインハイブリッド車）、FCV（水素自動車）、2030年度燃費基準120％達成車のみです。クリーンディーゼルと2030年度燃費基準90％以上達成車は、購入時のみ自動車重量税が免除されます。

トヨタ ヴォクシー ZS煌IIIガソリン車 4WDの新車購入にかかる税金

では新車でトヨタ ヴォクシー ZS 特別仕様車「煌III」のガソリン車の4WDを購入する場合、いくらの税金がかかるのでしょうか。オプションに外装色（33,000円）だけつけて、見積もりを取ってみました。各種税金の課税根拠となるデータは、エンジンが1.986リッター、車両重量1,680kg、納車は9月です。またトヨタ ヴォクシーのガソリン車はエコカー認定をうけていません。

• 自動車税種別割：15,000円（毎年課税）
• 自動車税環境性能割：25,700円（購入時課税）
• 自動車重量税：49,200円（車検時課税）
• 合計：89,900円

自動車税種別割は月割りで15,000円になっていますが、年額は36,000円です。2022年からは36,000円の納付が必要です。

自動車税環境性能割は2021年12月31日まで1%割り引かれ、1％の課税で25,700円になっています。2022年1月1日からは2%が課税され51,300円になります。また選択オプションによって自動車取得価格が変わり、ひいては自動車税環境性能割が変更になることもあります。

2021年9月時点で新車で販売されている3代目R80W型トヨタ ヴォクシーのガソリン車はエコカーではないため、自動車重量税は満額です。

もしも新年を新車のトヨタ ヴォクシーのガソリン車で迎えたいのなら、納期が最大2カ月で、自動車税環境性能割の1%割引期間が2021年12月31日までということを考え合わせると、そろそろ商談を始めてもいいかもしれません。25,600円税金が節税できますね。

トヨタ ヴォクシー ZS 煌IIIガソリン車9年間の納税額

トヨタ ヴォクシーを新車を2021年10月に購入後、9年後の4回目の車検前月の2030年8月に売却するとします。2022年度から2030年度8月まで、自動車税種別割と自動車重量税はいくら納税することになるのか、計算してみました。

自動車税種別割：合計300,000円

• 〈内訳〉
• 36,000円ｘ8：2022年度から2029年度までの8年
• 12,000円：2030年度8月分まで
• 自動車重量税：合計147,600円

自動車重量税：合計147,600円

• 〈内訳〉
• 49,200円x3：3、5、7年後の車検時に納税

9年間にかかる自動車税種別割と自動車重量税の合計は、447,600円にもなります。ここに燃料代やカー用品、メンテナンスに消費税がかかるので、自動車の維持には多額の納税が必要とわかります。

トヨタ ヴォクシー ZS煌IIIハイブリッド車の場合

次にハイブリッドのトヨタ ヴォクシーを、新車購入する時にかかる税金を見てみましょう。各税金の根拠となるデータはエンジン排気量が1.797リッター、車両重量1,620kg、9

月納車です。オプションは外装色（33,000円）のみです。トヨタ ヴォクシーのハイブリッド車は平成30年度排出ガス規制で50％低減と令和2年度燃費基準を75％以上達成しているエコカーです。

• 自動車税種別割：15,000円（毎年課税）
• 自動車税環境性能割：0円（購入時課税）
• 自動車重量税：15,000円（車検時課税）
• 合計：30,000円

自動車税種別割はガソリン車と同じく、9月納車のため月割りで15,000円です。翌年4月1日に自動車を所有していれば、5月末日までに自動車税種別割の納付が必要です。年額は36,000円です。

自動車税環境性能割は、トヨタ ヴォクシーのハイブリッド車が先ほどご紹介したようにエコカー認定を受けているため免除です。

自動車重量税はトヨタ ヴォクシーの排ガス規制と燃費基準の達成度だと50％減税され15,000円になります。3年後の最初の車検でも自動車税は減税され、20,000円です。5年後からは減税措置はなくなり、満額の32,800円の納税となります。

トヨタ ヴォクシー ZS 煌IIIハイブリッド車9年間の納税額

ガソリン車と同じく、2021年9月にトヨタ ヴォクシーのハイブリッド車を購入し、9年後の2030年8月に売却するとします。2022年度から2030年度8月まで、自動車種別割と自動車重量税の納税額はいくらになるか、計算してみました。

自動車税種別割：合計300,000円

• 〈内訳〉
• 36,000円ｘ8：2022年度から2029年度までの8年
• 12,000円：2030年度8月分まで

自動車重量税：合計60,000円

• 〈内訳〉
• 20,000円x3：3、5、7年後の車検時に納税

ハイブリッドのトヨタ ヴォクシーを9年間所有した場合に納税する自動車税種別割と自動車重量税の合計は、360,000円になります。ガソリン車と比較すると87,600円のお得です。さらに燃料代も、乗り方や走行距離にもよりますが、ガソリン車よりかからないので、消費税も安くなります。

トヨタ ヴォクシー ZS煌III 4WDとハイブリッド煌IIIの購入時の価格差は、およそ22万円です。税金負担を考慮すると、ハイブリッド車の割高感は薄まると思います。

トヨタ ヴォクシーを中古車で購入すると課税される税金

R80G/W型トヨタ ヴォクシーは、デビューから7年目を迎えた長寿車です。大人気車だけに多くの中古車も市場に流通しています。中古車のトヨタ ヴォクシーを購入する時の税負担は、新車購入時とどう違うのでしょうか。

自動車税種別割

自動車税種別割は、中古車の最初の登録日によって金額が変わります。2019年9月30日以前に初度登録されたトヨタ ヴォクシーなら年額39,500円、2019年10月1日以降に初度登録なら年額36,000円です。

自動車税環境性能割

中古車とはいえ購入時には、自動車税環境性能割を納税しなくてはいけません。自動車税環境性能割は自動車の取得価格に対して課税されますが、取得価格は購入金額ではありません。課税標準基準額ｘ残価率で求められます。概ね購入価格の90％とされていますが、実際の取得価格は中古車販売店でお尋ねになるとよいでしょう。また取得価格が50万円未満の場合、自動車税環境性能割は非課税となります。

自動車重量税

自動車重量税は乗用車の場合、車両重量が0.5トン重くなるごとに課税額が上がります。さらに排ガス規制と燃費基準の達成度合いによって、減免措置があります。ハイブリッド車は令和2年度燃費基準と平成30年排出ガス規制を75%低減で達成しているので、自動車重量税は20,000円です。ガソリン車は達成できていないため、32,800円になります。

まとめ

トヨタ ヴォクシーを新車と中古車で購入する場合の、自動車税種別割、自動車税環境性能割、自動車重量税をご紹介しました。現在、自動車に関する税金は大変革中で、今回ご紹介した内容も、2022年1月1日より自動車税環境性能割の1％減免が廃止されるなど変更が予定されています。また新しい動きがあり次第、ご紹介いたします。